歯の豆知識

成田市の歯科医、さくら歯科クリニックのブログ5

2019.01.06

歯周病治療が糖尿病治療に効果があるという話しです。                     スケーリング・ルートプレーニングを行う事で血糖コントロールが改善してきます。日本を含め世界各国で臨床研究が行われています。それは、歯周病に罹っている糖尿病患者さんに対して、ブラッシング指導とスケーリング・ルートプレーニングを行います。すると、2型糖尿病患者を対象とした多くの研究で血糖コントロールの指標である「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」が低下することが示されました。このとき、インスリン抵抗性の指標も同時に下がっていることも複数の研究で報告されています。これらの研究データをまとめて統計学的に解析したところ、HbA1cは歯周病治療によって、確実に減少することが示されました。 このデータは、糖尿病と歯周病はお互いに影響を与えているものの、適切な歯周病治療により血糖コントロールが改善できることを示しており、内科医と歯科医師の連携が糖尿病の予防や改善に寄与するアプローチであることを示しています。歯肉の炎症が引くと、インスリンが効きにくい体質が改善されるというわけです。 一見関係の無いように思える二つの病気ですが、密接な関係があるのは意外ですね。口は人の身体の入り口でいろいろな物が入って行く場所です。糖尿病だけではなく他の全身疾患とも関係があることも分かってきています。他の疾患との関係についても説明していきたいと思います。糖尿病に続いて、歯周病やむし歯は心疾患のリスクとなることを書きたいと思います。お口の中細菌が関係する心疾患は、血流に細菌が入ることによって引き起こされる感染性心内膜炎と、生活習慣病の冠動脈疾患に分類されます。生活習慣病の心疾患の多くは、心臓の筋肉に血液を供給している冠動脈の後天的疾患です。冠動脈に狭窄や閉塞が起こり、心臓の筋肉の血液供給が止まるので虚血性心疾患ともいいます。栄養・運動・休養・飲酒・喫煙・歯みがき不良による口の状態の悪化など、日々の生活習慣が原因となって冠動脈疾患が発症します。なぜ、歯みがき不良による口の状態の悪化が、どう心疾患と関係するのかを考えてみようと思います。まず、感染性心内膜炎についてです。歯周病やむし歯の病巣から口の中の細菌が血流に入ると、細菌が心臓の内側の膜、または弁膜に感染巣を作る場合があります。この場合が感染性心内膜炎といって、感染症に分類されます。ラットによる心疾患モデル実験では、多くの口腔のレンサ球菌がほぼ100%の確率で心臓の内側の膜、または弁膜に感染巣を形成します。このことから心疾患を防ぐためには、歯周病やむし歯を予防する必要があることがわかります。「歯をみがいて心臓を守ろう」とみなさんが思っていただき広く認識されれば、プラークコントロールのモチベーションも上がって行くことでしょう。

投稿者:さくら歯科クリニック

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